高校物理で嫌いだったこと

大学に入ってから興味本位で物理に関して広く浅〜〜い知識を学んでみて思ったことは、物理は世の中の自然現象を説明できるようモデル化したものにすぎなくて、世界の真理なんかではないということ。


だから既存のモデルじゃ説明できない現象を説明するために、どんどん相対性理論やら量子力学素粒子物理学やら新しいモデルがでてくるわけで。
 
その新しいモデルの中で数式的に導き出された現象を実験で証明してみてこのモデルは正しそうだねってなるのが物理学の発展のプロセスだと僕は感じた。
 
その中で時間の相対性やらなんやらは普段暮らしてる生活では遭遇しない、普通の人間の感覚では直感的に理解できないような現象だと思う。これが現在受け入れられてるのは相対性理論によって導出されたものが実験で証明されたからだ。
物理では人間の感覚など信用してはいけない。
 
ここで表題の高校物理に話が移る。
高校物理で習うのは古典力学である、慣性の法則ニュートン運動方程式だけだ。解析力学だなんてもちろん習わなかった。
 
そしてテストにこんな問題がでてくる。
ティッシュがある。このティッシュを力なんとかでゆっくり引っ張ったらうんぬんかんぬん ほにゃららほにゃらら。」と続いてこの後に「このティッシュをすばやく引っ張った場合どうなるか」
答えは「ちぎれる」。 これが凄まじく嫌いだった。そんなん運動方程式慣性の法則で導き出せないじゃないか!と。解析力学も習ってないのに!その場で解析力学という学問を自力で思いつけと!?
もちろんそんなことは不可能で、求められていたのは普通ちぎれるよね、っていう感覚を持っていること。ただ自分はそれに納得していなかった。すばやく引っ張ったってスッと箱からティッシュ出るじゃん!とも思えるし、なによりそんなん誰も定義してないじゃん!すばやくって速度なんぼのことだよ!とか思っていた。
他にも(これは教わり方が悪かったのかもしれないが)運動方程式を立てる際、力を列挙するわけだが、しょっちゅう力の働くところを見落としていた。滑車なんか特にそう。そして先生は、「ここには力が働いてるよね」とさも当たり前のように言う。なぜわかるんだ?感覚なのか?と思っていた。
 
要は運動方程式慣性の法則のようにキチンと定義されたものではないもの、つまり感覚に頼って問題を解くということが苦手だったし嫌いだった。
感覚に頼るなんてのは物理学的な態度ではないんだから!!