電子書籍VS紙

電子書籍と紙の本。どちらがいいかって考える時に着目されるのは読むという行為に関するものが多いと思う。例えば電子書籍は見開きページに難がある、紙の本は検索機能がないとか。あるいは物質かデジタルかの違いで語られることもある。紙の本は嵩ばる、電子書籍は充電が切れたら読めないとか。
でも僕が気にしているのはサービスの違い。紙の本は一度金を払えばそれは間違いなく自分のものになる。けれど電子書籍の場合、本を買ったとしてもGoogle Playで買ったならGoogle Booksで、Amazonで買ったならKindleでしか読めない。音楽のDLサービスと違って、自分のストレージに保存して好きなソフトで開いたりはできない。一応ダウンロード機能はあるが、あれはあくまでネットの繋がらない環境で読めるようにという配慮であって、そのデータを自分の好きに複製したりバックアップを取ったりといった管理はできない。言ってしまえば電子書籍を購入するという行為は、ストアにある本を自由に読む権利を買っていると言える。だからストアが潰れればその権利も無効になるし、別のストアの同じ本は読ませてもらえない。返却期限のないレンタルにも似ている。つまり、買えば自分のものになる紙の本と同じ値段で電子書籍をレンタルしている。それは正直僕はナンセンスだと思う。もちろん一度読んだらもう読まないから、それでも構わないって人はいるだろうし、所有欲を持っていない人もいるだろう。でも僕は買ったものは自分のものにしたい。借り物なんてなんだか気持ち悪い。そういう訳で余程の電子書籍でないとダメな理由がない限り僕は電子書籍は買わないことにしている。現状は。